エンティティ統合とは:AIに「同一企業」と認識させる戦略
AIは情報を「エンティティ(実体)」として管理します。「株式会社ASI」「Koukoku.ai」「asi.co.jp」「aikoukoku.jp」が別々のエンティティとして認識されると、AIが回答内で混乱した言及をしたり、引用率が分散したりする問題が起きます。エンティティ統合は、これらを「同一企業・同一ブランド」としてAIに認識させる一連の施策です。
sameAsプロパティによる統合実装
sameAs はSchema.orgのプロパティで、「このエンティティは以下のURLと同一です」と宣言します。全ドメインの Organization JSON-LD に同じ sameAs リストを記述することで、AIは「これらは全て同一組織」と理解します。
{
"@type": "Organization",
"@id": "https://asi.co.jp/#organization",
"name": "株式会社ASI",
"alternateName": ["Koukoku.ai", "ASI inc."],
"sameAs": [
"https://koukoku.ai",
"https://aikoukoku.jp",
"https://aikoukoku-hikaku.jp",
"https://asi.co.jp",
"https://x.com/koukoku_ai",
"https://www.linkedin.com/company/koukoku-ai/"
]
}
sameAsに追加すべきURL一覧
- 自社の全ドメイン(メインサイト・メディアサイト・ツールサイト)
- X(Twitter)公式アカウント
- LinkedIn企業ページ
- YouTube チャンネル
- Wikipedia / Wikidata(存在する場合)
- Google ビジネスプロフィール
@idの一貫性:最重要ルール
エンティティ統合で最も重要なのが @id の一貫性です。全サイト・全ページで Organization の @id を同一URLにします。
| OK(統合される) | NG(バラバラになる) | |
|---|---|---|
| koukoku.ai の Organization @id | https://asi.co.jp/#organization | https://koukoku.ai/#organization |
| aikoukoku.jp の Organization @id | https://asi.co.jp/#organization | https://aikoukoku.jp/#organization |
| aikoukoku-hikaku.jp の @id | https://asi.co.jp/#organization | https://aikoukoku-hikaku.jp/#org |
コーポレートサイト(asi.co.jp)のURLを @id に使うことで、「この企業の権威的な識別子はasi.co.jpだ」とAIが認識します。
Wikipedia・Wikidataへの露出
AIはWikipediaとWikidataを最も信頼度の高い情報源の一つとして使います。自社・ブランドのWikipediaページが存在すると、エンティティの「確からしさ」が大幅に向上します。
Wikidata登録の手順概要
- wikidata.org でアカウント作成
- 自社エンティティが存在しないことを確認してから「新しいアイテムを作成」
- 企業名・設立年・本社所在地・公式URL・SNSアカウントを入力
- Organization JSON-LD の sameAs に
https://www.wikidata.org/wiki/Q[ID]を追加
Wikidata登録は誰でもできますが、中立的な記述が求められます。「宣伝的すぎる」と削除されることがあるため、客観的な事実(設立年・事業内容・所在地等)のみを記載します。
エンティティ統合の効果測定
測定指標
- 正確な企業名での引用率:「ASI株式会社」「株式会社ASI」「Koukoku.ai」など名称のゆれなく引用される割合
- 複数ドメインへの同時言及:AIが「koukoku.ai / aikoukoku.jp は同一企業」として回答する割合
- Knowledge Panel 表示:Googleの知識パネルに企業情報が表示されているか
3ヶ月の変化を確認するポイント
エンティティ統合を実装後、3ヶ月をかけてAIの引用文脈が変化します。「Koukoku.aiというサービスがあります」から「Koukoku.ai(ASI株式会社が運営するChatGPT広告専業代理店)」という正確な文脈での引用に変化していくことが目安です。